日本語の動詞の活用の基本:ます形・辞書形・て形とグループ分け
日本語の動詞は、英語のように主語によって形が変わることはありません。そのかわり、丁寧さ、否定、過去、ほかの言葉とのつながり方によって形が変わります。動詞が3つのグループのどれに入るかがわかれば、活用のルールは意外なほど規則的です。この記事では、学習者が最初に覚える動詞の活用をまとめました。外国人の友人や同僚に「どうして『かえります』で『かえます』じゃないの?」と聞かれたときにも役立ちます。
最初に出会う2つの形:「ます形」と「辞書形」
多くの教科書は、「食べます」のようなます形から始まります。丁寧で、よく知らない相手にも安心して使えるため、初心者がいちばんよく使う形です。
一方、「食べる」のような形は辞書形(普通形)と呼ばれます。辞書に載っている形だからです。意味は同じですが、友人や家族との会話や、長い文の中で使われます。ほかの多くの活用形のもとになるうえ、実際の会話ではいつも耳にするので、早めに慣れておきたい形です。
動詞の3つのグループ
日本語教育では、動詞を次の3つのグループに分けて教えるのが一般的です。
- 1グループ(u-verbs)。「書く」「飲む」「話す」「買う」など。いちばん数の多いグループです。
- 2グループ(ru-verbs)。「食べる」「見る」「起きる」など、「〜いる」「〜える」で終わり、「る」を取って活用する動詞です。
- 3グループ(不規則動詞)。「する」と「来る」の2つです。「する」は「勉強する」「電話する」のように名詞と組み合わせて使えるので、特に便利です。
学校の国語で習う「五段活用」「上一段・下一段活用」「サ行変格活用」「カ行変格活用」と、中身はほぼ対応しています。日本語を母語とする人が外国人に説明するときは、呼び方が違うだけだと考えるとわかりやすいでしょう。
注意したいのは、「帰る」「入る」「走る」「知る」のように、「〜いる」「〜える」で終わっていても1グループに入る動詞があることです。ます形にすると「帰ります」となり、「帰ます」にはなりません。出会うたびに覚えていくのが近道です。
丁寧な形:「ます」「ません」「ました」
ます形は、1グループなら最後の音を「い段」に変えて(書く→書きます)、2グループなら「る」を取って(食べる→食べます)作ります。3グループは「します」「来ます」です。
あとは語尾を変えるだけです。
- 「〜ます」:現在・未来(食べます)
- 「〜ません」:否定(食べません)
- 「〜ました」:過去(食べました)
- 「〜ませんでした」:過去の否定(食べませんでした)
普通形の否定と過去
否定は「ない」で終わります。1グループは最後の音を「あ段」に変えます(書かない、飲まない)。「う」で終わる動詞は「わ」になる点に注意しましょう(買わない)。2グループは「る」を取って「ない」をつけ(食べない)、3グループは「しない」「来ない(こない)」です。過去の否定は「ない」を「なかった」に変えます(食べなかった)。
過去は「た」または「だ」で終わり、次に説明する「て形」とまったく同じ音の変化をします。「書いて→書いた」「飲んで→飲んだ」のように、片方が作れればもう片方も作れます。
て形
て形は、日本語の文をつなぐ大切な形です。「起きて、食べた」のように動作をつないだり、「見てください」のようにお願いをしたり、「食べている」のように進行中の動作を表したりします。2グループは「る」を「て」に変えるだけですが、1グループは最後の音によって形が変わります。
- 「う・つ・る」→「って」:買って、待って、帰って
- 「む・ぶ・ぬ」→「んで」:飲んで、遊んで、死んで
- 「く」→「いて」:書いて/「ぐ」→「いで」:泳いで
- 「す」→「して」:話して
- 例外:「行く」は「行いて」ではなく「行って」になります。
活用の早見表
| 辞書形 | ます形 | ない形 | た形 | て形 |
|---|---|---|---|---|
| 書く(1グループ) | 書きます | 書かない | 書いた | 書いて |
| 飲む(1グループ) | 飲みます | 飲まない | 飲んだ | 飲んで |
| 買う(1グループ) | 買います | 買わない | 買った | 買って |
| 食べる(2グループ) | 食べます | 食べない | 食べた | 食べて |
| する(3グループ) | します | しない | した | して |
| 来る(3グループ) | 来ます(きます) | 来ない(こない) | 来た(きた) | 来て(きて) |
もうひとつ覚えておきたい例外として、「ある」の否定は「あらない」ではなく「ない」になります。
活用を身につけるコツ
- 新しい動詞はグループと一緒に覚える。辞書形とます形をセットで覚えておけば、迷うことが減ります。
- いくつかの動詞を声に出して全部の形に変えてみる。紙の上でルールを覚えるより、口で言うほうが定着します。
- 自分の一日について短い文を作る。したこと、しなかったこと、今していることを話してみましょう。
- かなをしっかり読めるようにしておく。活用は音の入れ替えなので、ひらがながすらすら読めると、ぐっと楽になります。
外国人に教えるときは、ルールを一度に全部説明するよりも、よく使う動詞をひとつ選んで「食べる、食べます、食べない、食べた、食べて」と一緒に言ってみるほうが、伝わりやすいことが多いです。
講師と一緒に練習する
表を見れば活用のしくみは理解できますが、会話の中でとっさに使えるようになるには、実際に話す練習が欠かせません。ネイティブ講師が、ます形、普通形、過去形、て形を自然に切り替える必要がある質問をして、その場で直していきます。Hanabuddiesのレッスンはオンラインで、今のレベルに合わせて「話すこと」を中心に進めます。