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JLPT N4からN3へ:何が変わり、どう準備するか

N4からN3へのステップは、多くの学習者にとってそれまでで最も大きな壁です。N3は初級から中級への橋渡しのレベルで、試験の内容も「教科書の日本語」から「実際の生活の日本語」に近づいていきます。この記事では、何が変わるのか、どう準備すればいいのかをご紹介します。学習者の方にも、日本語を勉強している友人・同僚・ご家族を応援している方にも役立つ内容です。

なぜ大きな差を感じるのか

N4は基礎が身についているかを確認するレベルです。一方N3では、日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できるかが問われます。小さな違いに聞こえますが、実際にはいくつもの変化が同時に起こります。

  • 文章が長くなる。読解の文章が長くなり、一文一文を理解するだけでなく、話の流れを追ったり必要な情報を探したりする力が必要になります。
  • 聴解が自然になる。会話が自然なスピードに近づき、くだけた話し方も増えます。実際の話し方についていく力が求められます。
  • ニュアンスを表す文法が増える。N3の文型には、形は似ているのに意味や気持ちが違うものがたくさんあります。
  • 語彙と漢字が大幅に増える。文章に漢字が多くなり、よく知っている簡単なことばの割合が減ります。
  • 読解が独立して採点される。N4では言語知識と読解がまとめて採点されますが、N3以上では読解が独立した得点区分になり、それぞれに基準点があります。文法が得意でも、読解の弱さを補うことはできなくなります。

中級の文法

N3では、文の基本的な意味よりも、言い方のニュアンスを変える文法が増えてきます。代表的な例を見てみましょう。

文型おおまかな意味注意したい点
〜ようにする〜するよう心がける、習慣にする「〜ようになる」(できるようになる、するようになる)との違い。
〜わけではない〜というわけではない、必ずしも〜ではない単純な否定ではなく、部分的でやわらかい否定。
〜ばかり〜だけ、〜してばかり/〜したばかり「食べたばかり」のように、前に来る形によって意味が変わる。
〜らしい/〜みたい/〜そう〜ようだ、〜と聞いた、〜に見える人から聞いたのか、見て判断したのか、推測なのかで使い分ける。

文型ごとに訳を覚えるだけでは足りません。それぞれ例文を2〜3文集め、似ている文型は並べて比べてみましょう。N3向けの文法書には似た文型をまとめて紹介しているものが多く、比較に役立ちます。

語彙の増やし方

  • 文脈の中で覚える。読んだり聞いたりした中から新しいことばを拾い、出会った文と一緒に記録しておきましょう。
  • 漢字はことばとして覚える。このレベルでは、「議」の読み方をすべて丸暗記するより、「会議」という単語として覚えるほうが役に立ちます。
  • ことばのつながりに注目する。知っている漢字が新しい熟語の中に出てくることはよくあります。漢字の組み合わせから意味を推測する練習をしましょう。
  • 定期的に復習する。間隔反復型の単語カードは引き続き効果的ですが、単語リストだけでなく、実際の文章から拾ったことばを加えていきましょう。

読む習慣をつくる

N3の合否を分けるのは、読むスピードであることがよくあります。試験直前の1か月で身につくものではないので、早めに毎日の習慣にしましょう。

  1. 毎日少しずつ読む。多読用の段階別読みもの、やさしい日本語で書かれたニュース、好きなテーマの短い記事などがおすすめです。
  2. まず大意をつかむ。知らないことばのたびに止まらず、最後まで読んでから、わからなかったところを確認しましょう。
  3. 同じ文章を2回読む。2回目は速く読めます。その「速く読める感覚」こそが、鍛えたい力です。
  4. 時間を計る。試験形式の読解問題を解くときは制限時間を決め、どのくらいの速さが必要かを体で覚えましょう。

聞く力を鍛える

N3の聴解では、使われたことばそのものより、「このあと何をするか」「本当は何を言いたいのか」が問われることがよくあります。ドラマ、ポッドキャスト、日常会話の動画など自然な会話を聞き、一度で要点をつかむ練習をしましょう。音声を聞いたすぐあとに追いかけて声に出すシャドーイングも、自然なスピードに慣れるのに効果的です。

問題例、試験日、申し込み方法などの最新情報は、いつものようにJLPT公式サイトで確認してください。

講師と一緒に取り組むメリット

N4からN3へのステップは、多くの学習者が伸び悩むところです。初級のときにうまくいった勉強法を、そのまま続けていることが原因の場合も少なくありません。講師がいれば、似た文法の違いを説明したり、レベルに合った読みものを一緒に探したり、自然なスピードで会話の相手をしたりできるので、聴解にも慣れていきます。私たちのレッスンでは、N3対策と会話練習を組み合わせて、試験のために学ぶ中級の日本語を、実際に使える日本語にしていきます。