日本語講師の選び方:見るべきポイントと聞いておきたい質問
相性のよい日本語講師に出会えれば、何か月分もの遠回りを避けられます。反対に、合わない講師だと伸び悩んだり、日本語そのものが嫌になってしまったりすることもあります。ところが講師のプロフィールは、笑顔の写真、ネイティブスピーカー、「どのレベルでも歓迎」と、どれも似たように見えがちです。この記事では、講師選びで本当に差が出るポイント、申し込む前に聞いておきたい質問、体験レッスンの上手な使い方を紹介します。日本語を教える側の方にも参考になる内容です。
講師より先に、自分の目標を決める
講師を比べる前に、なぜ日本語を学ぶのか、いつまでに何をしたいのかを書き出してみましょう。「来年12月にJLPT N3に合格する」「春までにパートナーの両親と会話できるようになる」「東京オフィスとの会議に対応できるようになる」では、必要なレッスンがまったく違います。気軽な会話が得意な講師が試験対策に向いているとは限りませんし、その逆もあります。
目標が決まれば、プロフィールで何を見るべきか、最初のレッスンで何を聞くべきかもはっきりします。講師があなたの目標をまったく聞いてこない場合は、それ自体が注意のサインです。
講師選びで見るべきポイント
- 説明ができるネイティブスピーカー:日本人であることと、日本語を教えられることは別です。「なんとなく不自然」ではなく、なぜ間違いなのかを説明できる人を選びましょう。
- 自分に近い学習者を教えた経験:まったくの初心者、JLPT受験者、ビジネスパーソンでは、教え方が大きく変わります。普段どんな人を教えているか聞いてみましょう。
- 必要なときに英語が使えること:初心者のうちは、文法を英語で短く説明してもらうほうが早く理解できることが多いです。上達するにつれて、英語を減らしていける講師が理想です。
- 計画があること:今後3か月をどう進めるか聞いてみましょう。「おしゃべりしましょう」は上級者には合っていても、多くの学習者には物足りません。
- 残るフィードバック:レッスン後のメモ、直した文、共有ドキュメントなどがあると、復習がずっと楽になります。
- 時差に合う時間帯:無理な時間にしか受けられない講師だと、どうしてもキャンセルが増えてしまいます。
申し込む前に聞いておきたい質問
- 私のレベルと目標なら、どのようにレッスンを組み立てますか?
- どんな教材を使いますか?購入が必要なものはありますか?
- 会話中の間違いは、どのように直してもらえますか?
- レッスンとレッスンの間には、何をすればいいですか?
- 上達しているかどうかは、どうやって確かめますか?
- キャンセルの規定はどうなっていますか?
大切なのは答えの内容よりも、答え方です。こちらの話をよく聞き、質問を返し、具体的にわかりやすく答えてくれる講師を選びましょう。
体験レッスンを最大限に生かす
無料体験や短いお試しレッスンは、講師を見極めるいちばんの方法です。準備をしておくと、多くのことがわかります。
- 目標と今のレベルを、必要なら英語で、ひと言ふた言で伝える。
- うまく話せなくても、とにかく話してみる。間違いへの対応のしかたを見るためです。
- 「は」と「が」のように、わかりにくいと感じていることをひとつ説明してもらう。
- 話していた時間がどちらに多かったかに注目する。よいレッスンでは、たいてい学習者のほうが多く話しています。
体験のあとは、3つのことを自分に聞いてみましょう。説明はわかりやすかったか。間違えることに抵抗を感じなかったか。次に何をするかイメージできたか。3つともイエスなら、相性のよい講師である可能性が高いです。
マーケットプレイスか、少人数のチームか
講師マーケットプレイスでは、何百人もの講師から選んですぐに予約でき、さまざまな教え方を試すのに便利です。一方で、学習計画は自分で立てる必要があり、講師がサービスをやめてしまえば一からやり直しになります。
小さなスクールやチームでは、担当者が講師を紹介し、進み具合を把握し、必要に応じてほかの講師に交代することもできます。どちらが正解ということはありません。自分で学習を管理するのが好きならマーケットプレイス、一緒に計画を立てて続けてくれる相手がほしいならチームのほうが合っていることが多いでしょう。
こんなときは要注意
- 毎回フリートークだけで、訂正も計画もない。
- 毎回、講師のほうが多く話している。
- 復習できるものが何も残らない。
- 2か月たっても、レッスンの内容が最初の週と変わらない。
講師を変えるのはよくあることで、よい講師ならそれを気にしたりはしません。大切なのは、レッスンが目標に近づけてくれているかどうかです。そもそも講師が必要か迷っている方は、日本語レッスンと語学アプリの比較記事も参考にしてください。