日本語ビジネスメールの書き方:基本の型と定型表現
日本語のビジネスメールには決まった型があり、どこかが欠けると読み手はすぐに気づきます。6つの要素といくつかの定型表現を押さえれば、日常のメールはぐっと書きやすくなります。日本語を学ぶ方はもちろん、外国人の同僚や部下にメールの書き方を教える方にも役立つ内容です。
ビジネスメールの6つの要素
- 宛名。会社名、部署名、相手の名前に「様」をつけ、それぞれ改行して書きます(例:株式会社〇〇 営業部 山田様)。会社名は「(株)」と略さず、正式名称で書きましょう。個人ではなく会社や部署宛てのときは、「様」ではなく「御中」を使います。
- 書き出しのあいさつ。社外の人には「いつもお世話になっております。」が基本です。初めて連絡する相手には「初めてご連絡いたします。」を使います。社内なら「お疲れ様です。」が一般的です。
- 名乗り。「〇〇株式会社のスミスです。」のように、会社名と名前を一行で伝えます。
- 本文。まず用件を伝え、そのあとに詳細を書きます。「〇〇の件でご連絡いたしました。」のような一文から入るとわかりやすくなります。
- 結び。ほとんどのメールは「よろしくお願いいたします。」で締めくくります。より改まった場面では「何卒よろしくお願い申し上げます。」を使います。
- 署名。名前、会社名、部署名、電話番号、メールアドレスを記載します。区切り線で囲むことがよくあります。
件名も大切です。「【ご確認のお願い】5月10日打ち合わせ資料」のように、内容がひと目でわかるようにしましょう。返信するときは、やり取りの流れがわかるよう元の件名を残すのが一般的です。
覚えておきたい定型表現
| 表現 | 使う場面 |
|---|---|
| 添付の資料をご確認ください。 | 添付ファイルを見てもらいたいとき。 |
| ご確認いただけますでしょうか。 | 確認をやわらかくお願いするとき。 |
| お手数をおかけしますが、 | 相手に手間をかけるお願いの前に添える言葉。 |
| ご返信いただけますと幸いです。 | 返信をお願いしたいとき。 |
| ご不明な点がございましたら、お知らせください。 | 本文の最後に、質問を受け付ける一言として。 |
| ご連絡が遅くなり、申し訳ございません。 | 返信が遅れたとき。名乗りのすぐあとに書きます。 |
メールの例
取引先に資料の確認をお願いする、シンプルなメールの例です。短めに改行し、要素ごとに空行を入れているところに注目してください。
株式会社さくら商事
営業部 山田様
いつもお世話になっております。
ABCテクノロジーのスミスです。
5月10日の打ち合わせ資料をお送りいたします。
お手数をおかけしますが、5月8日(金)までにご確認いただけますでしょうか。
ご不明な点がございましたら、お知らせください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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ABCテクノロジー株式会社
営業部 ジョン・スミス
電話:03-XXXX-XXXX
メール:smith@example.com
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よくある間違い
- 「御中」と「様」を一緒に使う。会社や部署宛てなら「御中」、個人宛てなら「様」と、どちらか一方にします。
- 名前や社名の誤り。相手の名前の漢字や正式な社名、「株式会社」が前につくか後ろにつくかまで確認しましょう。名前の間違いは、いちばん目につきやすいミスです。
- メールで「御社」と書く。「御社」は話し言葉です。書き言葉では「貴社」を使います。
- 下の名前で呼ぶ。英語のメールでは下の名前で署名する相手でも、日本語のメールでは名字に「様」をつけるのが基本です。
- 改行のない長い文章。意味の区切りで改行し、要素の間に空行を入れると、画面上で読みやすくなります。
- 書き出しのあいさつを省く。形だけに感じても、いきなり用件に入ると、日本語の読み手には唐突な印象を与えることがあります。
- 感嘆符や絵文字。相手が使っていない限り、ビジネスメールでは避けたほうが無難です。
実際のメールで練習する
テンプレートは便利ですが、丁寧な断り、催促、お詫びなど、メールごとに状況は異なります。実際にメールを書き、ネイティブにトーンや敬語を確認してもらうのが、自信をつけるいちばんの近道です。Hanabuddiesの講師は、受講者が実際の仕事で書くメールを一緒に見直すことができます。また、大切なメールの日英翻訳もお手伝いしています。