仕事のチャットで使う日本語:Slack・Teamsでのメッセージの書き方
今の日本の職場では、日々のやりとりの多くがSlack、Microsoft Teams、LINE WORKSなどのチャットツールで行われています。リモートワークや海外メンバーのいるチームでは、なおさらです。チャットの日本語は、改まったメールとくだけた会話の中間にあり、学習者にとってはちょうどいい丁寧さを見つけるのが難しいところです。この記事では、自然に読めるメッセージを書くためのフレーズと習慣を紹介します。日本語で働く外国籍の方はもちろん、外国籍のメンバーとチャットでやりとりする方にも役立つ内容です。
メールとチャットの違い
日本語のビジネスメールには決まった構成があり、改まった書き出しと結びを使います。詳しくはビジネスメールの書き方の記事で紹介しています。チャットはもっと軽やかで、改まった前置きはほとんど省きますが、同僚には「です・ます」を使い、上司やほかのチームの人にはより丁寧な敬語を使います。目安は、その人の席まで行って話すときと同じように書くことです。
チームごとに雰囲気が違うので、投稿する前にチャンネルの過去のメッセージを読んでおきましょう。書き出し方、上司への丁寧さ、絵文字やリアクションを使うかどうかに注目します。
メッセージの書き出し
いちばんよく使われるのは「お疲れ様です」です。テンポの速いやりとりでは毎回つける必要はありませんが、新しい話題を始めるときや、その日初めてメッセージを送るときには自然な書き出しです。
- お疲れ様です。スミスです。(自分のことを知らない人もいる大きなチャンネルで)
- 〇〇さん、お疲れ様です。(チャンネルの中で特定の人に話しかけるとき。メンションと一緒に使うことが多い)
社外の人には、メールと同じく「お世話になっております」を使います。
よく使うフレーズ
| フレーズ | 使う場面 |
|---|---|
| 確認お願いします | 確認を頼むとき |
| ご確認いただけますでしょうか | 上司やほかのチームに、より丁寧に頼むとき |
| 承知しました | 了解したことを伝える。上司や取引先にも使える |
| 了解です | 同僚の間ではよく使われるが、目上の人には軽すぎると感じる人もいる |
| 少々お待ちください | 確認する時間がほしいとき |
| 共有します | リンクやファイルを貼る前に |
| お手すきの際に | 急ぎではないことを伝えるとき |
| 取り急ぎ、ご報告まで | まずは簡単に報告するとき |
| ありがとうございます! | お礼。チャットでは「!」も問題ありません |
お願いをするとき
チャットでのわかりやすいお願いは、短いクッション言葉、何をしてほしいか、いつまでか、の3つでできています。クッション言葉はお願いをやわらげるもので、日本語では欠かせません。
- お忙しいところすみません。
- 恐れ入りますが、(より改まった言い方)
例:「お忙しいところすみません。来週の資料を作成しましたので、明日までにご確認いただけますでしょうか。」
期限をはっきり書くのは失礼ではなく、相手への親切です。あいまいなお願いは、どの言語でも対応しにくいものです。
返信とリアクション
- すぐに反応する。すぐに対応できなくても、「確認します」の一言やリアクションで、見たことを伝えましょう。
- リアクションはチームのやり方に合わせる。絵文字のリアクションを「確認しました」「対応しました」の意味で使うチームも多い一方、文章での返信を好む上司もいます。
- スレッドで返信する。チームでスレッドを使っているなら、メインのチャンネルを読みやすく保てます。
- 完了を伝える。作業が終わったら、「対応しました」「修正しました」と伝えましょう。
丁寧さの落とし穴
- ぶっきらぼう:「確認して」だけだと命令に聞こえます。「ください」やクッション言葉を加えましょう。
- 上司にくだけすぎ:普通形や、「です」のない「了解」は、目上の人には失礼に感じられることがあります。
- チームに硬すぎ:すべてのメッセージを改まった手紙のように書くと、距離を感じさせることも。チャンネルの雰囲気に合わせましょう。
- 機械翻訳:丁寧さのレベルを間違えることがよくあります。使う場合は、特に文末を確認しましょう。
外国籍のメンバーのメッセージが少しぶっきらぼうに感じられても、多くの場合、丁寧さの調整に慣れていないだけです。気づいたことをやさしく教えてあげると、チーム全体のやりとりがスムーズになります。
時差とリモートワーク
日本のチームと時差のある場所で働く場合は、ツールの予約送信機能で相手の勤務時間に届くようにするか、夜遅くのメッセージに「夜分に失礼します」「返信は明日で大丈夫です」と添えましょう。小さな気づかいですが、同僚はちゃんと気づいてくれます。日本のチームと働くうえでの背景は、日本の職場文化の記事で紹介しています。
チャットのメッセージは、書いて慣れることがいちばんです。実際に送る必要のあるメッセージをいくつか書いて、講師に丁寧さを確認してもらうのが、職場で自然な日本語を身につける近道です。