サービスお客様の声よくある質問記事お問い合わせ無料相談

JLPT文法の覚え方と対策:文型の学び方と問題形式別の解き方

JLPTの文法を確実に身につけるには、文型ごとに「意味」「接続」「例文2〜3つ」をセットで覚え、似ている文型は並べて比べ、本を読み返すのではなく計画的に復習することが大切です。試験では、文に合う形を選ぶ問題、言葉を並べ替えて★に入るものを選ぶ問題、文章の流れに合うものを選ぶ問題の3つの形式で文法が問われます。この記事では、N5からN1までどのレベルにも使える、それぞれの対策をまとめました。日本語を学ぶ友人や同僚をサポートしたい方にも参考になる内容です。

JLPTで文法はどう問われるか

文法は「言語知識」の一部です。N1とN2では文字・語彙・読解と同じ時間枠、N3・N4・N5では読解と同じ時間枠で行われます。どちらにしても、文法に時間をかけすぎると読解の時間が減ってしまうため、速く確実に解けることが重要です。問題の形式はどのレベルも共通で、レベルが上がるほど難しくなります。

問題の形式やること本当に問われている力
文法形式の判断1文の空欄に入る文型や言葉を選ぶ。意味の理解と、前後の言葉に正しく接続できるかどうか。
文の組み立て(★の問題)4つの言葉を正しく並べ、★の位置に入るものを選ぶ。語順、助詞、文型どうしのつながり。
文章の文法短い文章の空欄に入るものを選ぶ。接続詞、「この」「その」などの指示語、筆者の立場に合った文末表現。

問題数や試験時間はレベルによって異なり、変更されることもあります。最新の形式はJLPT公式サイトで確認し、公式の問題例も解いてみましょう。受けるレベルを迷っている方は、JLPTのレベル解説もご覧ください。

文型は「セット」で覚える

訳だけを覚えるのは、いちばん忘れやすい方法です。文型ごとに、次の4つをメモしておきましょう。

  • 意味:短い訳と、その文型が加えるニュアンス。
  • 接続:前に何が来るか。辞書形、た形、て形、名詞+の など。試験の誤答の多くは、意味ではなく接続が合わないために間違いになっています。
  • 使われる場面:話し言葉か、中立か、書き言葉か。N2・N1の文型には会話ではあまり使わないものが多く、それを知っていると問題の中で見分けやすくなります。
  • 例文を2〜3つ:できれば本に載っている1文だけでなく、実際に読んだ文章から集めたもの。

多くの学習者は、レベル別の文法書を1冊、学習の軸にしています。自分のレベルに合った定評のある本であれば、どれを選んでもかまいません。3冊に手を出すより、1冊をしっかり終えることを優先しましょう。

似ている文型を区別する

試験では、どれも正しそうに見える文型が2つ、3つと並びます。問われているのは、その違いがわかるかどうかです。代表的な組み合わせをいくつか挙げます。

  • 「〜たばかり」と「〜たところ」:どちらも「〜したすぐ後」ですが、「ばかり」は話し手が最近だと感じていれば数週間たっていても使え、「ところ」はその直後の時点を表します。
  • 「〜ために」と「〜ように」:どちらも目的を表しますが、「ために」は自分の意志でできる動詞に、「ように」は可能形や否定形に続くことが多いです。
  • 「〜はずだ」と「〜わけだ」:「当然そうなると予想する」と「それなら納得できる、という結論」の違いです。
  • 「〜にとって」と「〜に対して」:「〜の立場から見ると」と「〜に向けて、〜と比べて」の違いです。

似ている文型はノートの1ページにまとめ、入れ替えると不自然になる例文を1つずつ書いておきましょう。その「違い」こそが、試験で必要になる知識です。

★の問題(文の組み立て)の解き方

並べ替えの問題はパズルのようですが、手順を決めておくと解きやすくなります。簡単な例で見てみましょう。

田中さんは __ __ ★ __ です。
選択肢:1 来た 2 ばかり 3 日本に 4 先月

  1. まず文全体を読む。空欄の後ろの言葉も確認します。ここでは文末の「です」から、名詞のような形で終わることがわかります。
  2. 小さなペアを作る。「日本に来た」はひとまとまり、「来たばかり」は知っている文型です。
  3. かたまりを組み立てる:「先月 日本に 来た ばかり」。
  4. 最後に★の位置を数える。3番目の空欄は「来た」なので、答えは1です。

答えを選ぶ前に、並べた順番を問題用紙の余白に書いておきましょう。間違いの多くは、文法がわからないからではなく、★の位置を数え間違えることで起こります。

文章の文法は「書き手の立場」で考える

文章の文法は、流れを追えているかどうかを問う問題です。答えを選ぶ前に、空欄の前の文と後の文が何を言っているかを確かめ、次の点をチェックしましょう。

  • 接続詞:筆者は付け加えているのか、反対のことを言っているのか、まとめているのか。「しかし」「そのため」「つまり」は、まったく違う働きをします。
  • 指示語:「それ」や「このような」は何を指しているか。
  • 文末表現:言い切っているのか、推測しているのか、やわらげているのか。「〜のではないだろうか」「〜わけではない」などの文末には筆者の態度が表れます。

読解の力とも重なるので、JLPT読解の対策とコツも参考になります。

忘れないための復習のしくみ

  • 文型カードではなく例文カードを作る。カードには例文をまるごと書き、文型の部分を空欄にします。文の中で文型に気づく練習になります。JLPTの語彙の覚え方で紹介している間隔反復の方法は、文法にもそのまま使えます。
  • 自分の文を作る。新しい文型ごとに、自分の生活についての文を1つ書いてみましょう。接続を本当に理解しているかが、いちばん早くわかります。
  • 週に1回、グループで復習する。似ている文型をまとめて見直します。
  • 実際の日本語の中で見つける。読んでいる文章やドラマで出会ったら、その文をカードに加えましょう。

よくある失敗

  • 下のレベルの文法を飛ばす。N2の問題も、N4やN3の基礎、特に助詞の理解が前提になっています。助詞の解説で復習しておきましょう。
  • 本を読むだけで終わる。読み返すと勉強した気になりますが、力の確認にはなりません。早めに、何度も問題を解きましょう。
  • 不正解の選択肢を見ない。答え合わせのときは、ほかの選択肢がなぜ違うのかまで考えます。学びのほとんどはそこにあります。
  • 文法を使わない。声に出して使ったことのある文型は、時間に追われる本番でもすぐに思い出せます。

最後の点は、講師がいちばん力になれるところです。ネイティブの講師なら、似ている文型のニュアンスの違いを説明し、書いた文をチェックし、新しい文法を会話の中で使う機会をつくれます。試験対策のレッスンの内容はJLPT対策レッスンで、講師についてはオンライン日本語レッスンのページでご覧いただけます。