JLPT読解の対策とコツ:時間配分・解き方・読むスピードの上げ方
JLPTの読解で求められるのは、日本語の文章を理解する力と、それを時間内に終えるスピードの2つです。多くの問題に答えられる力があるのに、時間が足りなくなってしまう受験者は少なくありません。この記事では、読解の戦略的な解き方、時間配分、そして読むスピード・漢字・語彙の伸ばし方をまとめました。受験する方はもちろん、JLPTに挑戦する外国人の同僚や友人をサポートしたい方にも役立つ内容です。
試験の中での読解の位置づけ
読解は独立した科目ではなく、レベルに応じて文字・語彙や文法などの「言語知識」と同じ時間枠で行われます。つまり、語彙や文法の問題に時間をかけすぎると、そのぶん読解に使える時間が減ってしまいます。文章は、短いお知らせやメッセージから、長めのエッセイや記事までさまざまで、上のレベルでは2つの文章を比べる問題や、チラシや時刻表のような資料から情報を探す問題が出ることもあります。
科目の構成や問題数、試験時間はレベルによって異なり、変更されることもあります。自分のレベルの最新情報は、必ずJLPT公式サイトで確認してください。受けるレベルを検討中の方は、JLPTのレベル解説もご覧ください。
時間配分は事前に決めておく
- 語彙・文法はテンポよく解く。これらの問題は短く、知っているかどうかで決まることがほとんどです。答えを選び、自信のない問題には印をつけて先に進み、読解の時間を確保しましょう。
- 自分なりのチェックポイントを作る。模擬試験を通して解くときに、半分の時間でどこまで進んだかを記録し、パートごとの大まかな目安を決めておきます。実際に時間がかかった部分に合わせて、計画を調整しましょう。
- ひとつの文章にこだわらない。どうしても意味がつかめない文章は、いちばん可能性の高い答えを選んで印をつけ、時間があれば戻ってきます。
- すべての問題に答える。選択式の試験なので、時間切れになる前に、すべての問題の解答をマークしておきましょう。
先に質問を読む
文章を読む前に、その文章についての質問に目を通しましょう。何を探せばよいかがわかっていれば、「読む」作業が「探す」作業に変わり、速く、的を絞って読めるようになります。
- 情報を探す問題(お知らせの中から料金、日付、条件などを探す問題)は、すべてを読む必要がないことも多いです。質問を読んでから、関係する部分を探しましょう。
- 筆者の考えを問う問題は、全体を読む必要がありますが、結論は文章の終わりのほうにあることが多いです。「つまり」「しかし」「〜と思う」などの表現に注目しましょう。
- 下線部についての問題は、下線部の前後の文に答えのヒントがあることがよくあります。
本文と同じ言葉を使った選択肢には注意が必要です。同じ単語を使っていても、筆者の言いたいこととは違う内容になっている場合があります。
読むスピードを上げる
スピードは、本番で急いで読むことではなく、ふだんからたくさん読むことで身につきます。
- 毎日少しずつ読む。止まらずにすらすら読めるよう、試験レベルより少しやさしいものがおすすめです。
- 一語ずつではなく、かたまりで読む。「にもかかわらず」「ということだ」のような表現を、ひとつのまとまりとして認識できるようにしましょう。
- 文章の構成を追う。接続詞は、話の流れが変わる場所を示してくれます。「ところが」「そのため」などに気づければ、すべての単語がわからなくても論理を追えます。
- 練習問題の時間を計る。数週間にわたって記録すると、上達が目に見えてわかります。
漢字と語彙が土台
読解でつまずく原因の多くは、知らない言葉です。語彙は単語リストだけで覚えるのではなく、文の中で覚えましょう。漢字も、「確」を単独で覚えるより、「確認」のように実際の言葉の一部として覚えるほうが役立ちます。お知らせやメール、記事によく出てくる「締め切り」「申し込み」「対象」などの言葉にも注目しておくとよいでしょう。間隔をあけて復習するフラッシュカードアプリは復習に便利ですが、読み物の中で同じ言葉に何度も出会うことで、記憶がしっかり定着します。
多読用の本とさまざまな読み物
グレーデッド・リーダー(graded readers)は、学習者のレベルに合わせて語彙や文法を調整して書かれた本です。辞書をあまり引かずにたくさん読めるので、読む量を増やすのに最適です。やさしく感じるようになったら、読み物の幅を広げていきましょう。
- 学習者や子ども向けに、やさしい日本語で書かれたニュース
- 興味のある分野のブログやコラム、短いエッセイ
- ふりがな付きのマンガ(自然な会話や文脈に触れられます)
- JLPTの公式の問題例や問題集(試験の形式に慣れるため)
JLPT公式サイトでは、レベルごとの問題例が公開されています。まずは形式を理解し、本番前に少なくとも一度は、時間を計って本番と同じ条件で解いてみましょう。外国人の同僚や友人を応援する立場の方は、身近なお知らせや掲示物を一緒に読んでみるのも、実践的な練習になります。
講師と一緒に読解を練習する
読解はひとりで勉強することが多いものですが、ネイティブと一緒に文章を読み解くと、なぜその答えが正しいのか、なぜ迷った選択肢が間違いなのかがよくわかります。Hanabuddiesのオンラインレッスンは、レベルや目標に合わせて内容を組み立てます。講師と一緒に読解問題に取り組み、つまずいた語彙や文法を確認しながら、その言葉を会話でも使えるように練習できます。