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手紙で使う時候のあいさつ:月ごとの表現

丁寧な日本語の手紙の多くは、頭語の「拝啓」のすぐあとに、天気や季節にふれる短い一文、時候のあいさつを書きます。改まった手紙では、5月の「新緑の候」のように「〜の候」で終わる決まった表現を使い、温かい手紙では季節を自分の言葉で表します。この記事では、日本語で手紙を書く海外の方に向けて、月ごとのよく使う表現と、一年を通して送られる季節の便りを紹介します。

改まった表現か、温かい表現か

「〜の候」は正しい表現ですが、公式な印象があるため、大学教授や会社、一度お会いしただけの方への手紙に向いています。ホストファミリーや親しい先生、友人のご両親には、「桜の便りが聞かれる頃となりました」のように、自分の言葉でやわらかく書くほうが心が伝わります。時候のあいさつのあとには、「皆様お元気でお過ごしのことと存じます」のように、相手の健康を気づかう一文を添えるのが一般的です。

月ごとの表現

各月の改まった表現と、やわらかい表現の例です。日本の季節の言葉は暦に沿っているため、8月上旬からは秋のあいさつになります。

  • 1月:厳寒の候 / 寒さが一段と厳しくなってまいりました
  • 2月:余寒の候 / 梅のつぼみもふくらんでまいりました
  • 3月:早春の候 / 日ごとに春めいてまいりました
  • 4月:陽春の候 / 桜の花が見頃を迎えました
  • 5月:新緑の候 / 若葉の緑がまぶしい季節となりました
  • 6月:梅雨の候 / 紫陽花が美しく咲く頃となりました
  • 7月:盛夏の候 / 暑さが日ごとに増してまいりました
  • 8月:残暑の候 / 暦の上では秋ですが、暑い日が続いております
  • 9月:初秋の候 / 朝夕はずいぶん涼しくなりました
  • 10月:秋晴の候 / 木々の葉も色づき始めました
  • 11月:晩秋の候 / 落ち葉が舞う季節となりました
  • 12月:師走の候 / 今年も残りわずかとなりました

書いた日ではなく手紙が届く時期に合わせ、できれば相手の住む地域にも合わせましょう。同じ月でも、北海道と沖縄では天気が大きく違います。

時候のあいさつを書かない手紙

お悔やみの手紙とお見舞いの手紙では、時候のあいさつを省き、すぐに本題に入ります。そのような時に天気の話から始めると、配慮に欠ける印象になるためです。お悔やみの手紙の書き方とお見舞いの手紙の書き方をご覧ください。

一年を通して送る季節の便り

  • 年賀状:1月1日に届くように送ります。
  • 寒中見舞い:1月8日ごろから2月上旬に送ります。自分や相手が喪中のときに、年賀状の代わりに送るものでもあります。
  • 喪中はがき:その年に身内を亡くした家族が、11月から12月上旬に、年賀状を控えてほしいと伝えるはがきです。受け取ったら年賀状は送らず、寒中見舞いを送ると丁寧です。
  • 暑中見舞い・残暑見舞い:7月から8月上旬に暑中見舞いを、それ以降は残暑見舞いを送ります。

ビジネスでの習慣については、日本のビジネスギフトと季節のあいさつをご覧ください。

ネイティブが書く意味

一覧から写しただけの時候のあいさつは、正しくても機械的に感じられることがあります。相手の住む町の初雪や、一緒に楽しんだお祭りにふれるなど、その時にぴったりの新鮮なあいさつに、日本の読み手は気づくものです。AIツールは最初に見つけた定型文を選びがちで、ときには月を間違えることもあります。ネイティブなら、相手と関係にふさわしい自然な表現を選べます。

Hanabuddiesができること

手紙や季節の便りを、相手と時期にふさわしいあいさつを選びながら、自然な日本語で作成・翻訳します。誰に宛てて何を伝えたいかをお知らせください。手紙全体の構成は日本語の手紙の書き方をご覧ください。