日本語の名詞修飾:「昨日買った本」のしくみ
日本語には、英語の who、which、that のような関係代名詞がありません。名詞を説明する部分(連体修飾節)を、動詞の普通形のまま名詞の前に置くだけです。「昨日買った本」「東京で働いている友達」。説明がどれだけ長くなっても、説明が先、名詞が最後です。このしくみがわかると、長い日本語の文がずっと読みやすくなります。この記事では、日本語を学ぶ方に向けて名詞修飾のしくみを解説します。
基本の形:説明する部分+名詞
| 名詞の前に来るもの | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 動詞(普通形・現在) | 毎朝乗る電車 | 毎朝利用する電車 |
| 動詞(普通形・過去) | 先週見た映画 | 先週見た映画 |
| 動詞(否定) | 肉を食べない人 | 肉を食べない人 |
| 動詞(〜ている) | 眼鏡をかけている人 | 眼鏡をかけている人 |
| い形容詞 | 駅から近いホテル | 駅に近いホテル |
| な形容詞 | 料理が上手な友達 | 料理が得意な友達 |
| 名詞 | 医者の兄/医者だった祖父 | 医者である兄/医者だった祖父 |
普通形の復習には日本語の動詞の活用の基本と日本語の形容詞もどうぞ。
学習者がつまずきやすい3つのルール
- 説明する部分は普通形:ていねいさは文全体の最後で表します。「昨日買った本はおもしろいです」。「昨日買いました本」とは言いません。
- 「は」は「が」(または「の」)になる:名詞を説明する部分の中の主語には「は」ではなく「が」を使います。「私が住んでいる町」。短い場合は「の」も使えます。「私の住んでいる町」。
- 「where」「when」にあたる言葉もない:「生まれた町」「日本に来た日」のように、名詞そのものが関係を表します。
長い文の読み方
日本語の説明は重ねることができます。「去年京都で会った、英語が上手な大学生」。名詞から逆にたどって読みましょう。まず「大学生」を見つけ、次にそれを説明している部分をひとつずつ確認します。これはJLPTのN3以上の読解で特に大切な力です。JLPT読解のコツもどうぞ。
| 日本語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 日本語を教えている友達がいます。 | nihongo o oshiete iru tomodachi ga imasu. | 日本語の先生をしている友達がいる |
| これは祖母がくれた着物です。 | kore wa sobo ga kureta kimono desu. | 祖母からもらった着物 |
| 昨日話した件ですが… | kinō hanashita ken desu ga… | 仕事でよく使う切り出し方 |
| 一番行きたい所は北海道です。 | ichiban ikitai tokoro wa Hokkaidō desu. | もっとも行きたい場所 |
文を名詞にする「の」と「こと」
普通形の動詞のあとに「の」や「こと」をつけると、その部分が名詞になります。「料理するのが好きです」「日本に住んだことがあります」。「の」は会話的で、「〜ことがある」「〜ことができる」のような決まった形では「こと」を使います。
Hanabuddiesのサポート
名詞修飾を使えるようになると、短く途切れた文ではなく、人や場所や考えをひと続きで説明できるようになり、日本語がぐっと大人らしくなります。ネイティブ講師がオンラインのマンツーマンレッスンで、長い文を少しずつ組み立てる練習をし、レベルに合った実際の文章を使って、名詞を見つけて逆にたどる読み方に慣れていけるようにします。