日本の仕入先・工場との通話:品質問題とオンライン見学での通訳
日本の仕入先やメーカーから製品を調達している海外企業にとって、通話にリアルタイムの通訳を入れることは、メールや機械翻訳に頼らず、製品をつくっている人と仕様や品質問題、納期について直接話し合う方法です。特に効果があるのは、最初の顔合わせ、技術や品質についての打ち合わせ、オンライン工場見学です。共通の用語集を用意し、図面や数字を画面に表示すれば、ミスの多くは防げます。この記事では、こうした通話をうまく進める方法を紹介します。海外の取引先との通話に通訳を入れたい日本のメーカーの方にも役立つ内容です。
メールだけでは足りない理由
日本の仕入先の多くには英語でメールを書ける輸出・営業の担当者がいますが、実際に問題を解決する技術者や品質担当者は英語を話さないこともあります。翻訳ツールを通した長いメールのやり取りでは、特に技術的な細部が抜け落ちがちです。また、丁寧な日本語では、はっきりした「できません」が「検討します」のように伝わることもあります。適切な担当者と通訳付きで短く話せば、何週間もメールで解決しなかったことが1時間で決まることもよくあります。
通訳が特に役立つ通話
- 最初の顔合わせ。日本企業は関係づくりを大切にします。通訳を介してでも直接話すことで、本気度が伝わります。
- 仕様や設計の確認。公差、材質、仕上げ、梱包などは、誤解が大きな損失につながりやすいポイントです。
- 品質問題やクレーム。不良について話すときは、事実を明確にし、最初の話し合いで責めず、共通の対策を決めることが大切です。内容と同じくらい、伝え方が重要になります。
- オンライン工場見学や監査。仕入先がカメラを持って製造ラインを案内し、通訳者が説明と質問を訳します。
- 価格や契約の交渉。意思決定のしくみについては日本企業との交渉をご覧ください。
共通の用語集をつくる
全員が同じ言葉を使えば、技術的な通話はずっと早く進みます。最初の通話の前に、部品名、材質、工程名、品質に関する用語を集め、仕入先側の日本語の呼び方も確認しましょう。英語と日本語の2列の簡単な表を通訳者と共有するだけで、大幅に時間を節約できます。よく使う用語の例です。
| 日本語 | 読み方 | 英語 |
|---|---|---|
| 仕様書 | しようしょ | Specification |
| 図面 | ずめん | Drawing |
| 公差 | こうさ | Tolerance |
| 不良品 | ふりょうひん | Defective product |
| 納期 | のうき | Delivery date |
| 見積もり | みつもり | Quotation |
| 試作品 | しさくひん | Prototype, sample |
| 原因と対策 | げんいんとたいさく | Root cause and countermeasures |
品質問題についての通話の進め方
- まず事実を送る。写真、ロット番号、数量、測定値を、できれば翻訳したうえで、通話の1、2日前に送ります。
- 関係を大切にした一言から始める。日本のビジネスでは、日頃の協力への感謝を短く伝えてから本題に入るのが一般的です。
- 責めずに事実を伝える。「部品が間違っている」より、「ロット405で公差外のものが12個見つかりました」のほうが受け入れられやすくなります。
- 原因と対策の報告書を依頼する。日本のメーカーは、クレームに対して原因と改善策をまとめた正式な報告書で回答することがよくあります。受け取る時期を決めておきましょう。
- 書面で確認する。合意した内容を、日英両方の言語でまとめて送りましょう。
オンライン工場見学
オンライン見学は、日本へ出張する前に多くのことを知るよい機会です。見学ルートを事前に決め、安定した通信環境とまずまずのマイクがあるスマートフォンやタブレットを用意してもらい、質問を事前に送って担当者にいてもらいましょう。工場は騒がしいので、話す人はマイクの近くで話す必要があり、通訳者が聞き返すこともあります。録画は必ず許可を得てから行いましょう。
ちょっとしたコツ
- 寸法、数量、日付は口頭だけでなく画面にも表示しましょう。日付は日と月を取り違えないよう、2026-03-15のように書くのが安全です。
- その場では決まらず、通話のあとで正式に決定することがよくあります。これは日本の職場文化で紹介している合意形成のしくみによるもので、ごく普通のことです。
- あとで実際に訪問する場合も、同じ用語集と連絡先があれば、出張がずっと実りあるものになります。日本への出張の準備もご覧ください。
Hanabuddiesができること
Hanabuddiesでは、仕入先やお客様との通話、仕様の確認、品質についての打ち合わせ、工場見学などで、ビデオ通話または工場での対面(交通費などの移動費はお客様のご負担)による英語と日本語のリアルタイム通訳を行っています。用語集、図面の注記、通話後の要約の翻訳も承りますので、内容を一貫させることができます。取引先と予定している通話についてお聞かせいただければ、進め方をご提案します。