研究のための日本語論文・文献の翻訳
論文や研究で日本語の文献が欠かせない場合、重要な論文、章、資料を英語に翻訳したり、どれを全文翻訳すべきか判断するために要約したりすることができます。研究者には逆の需要もよくあります。英語の要旨、ポスター、発表を、日本の学会や共同研究者に向けて日本語にするケースです。学習や研究のためには、認証翻訳ではなく、学術的な日本語を理解するネイティブによる正確な翻訳が必要です。この記事では、日本語の文献を扱う海外の学生や研究者に向けて、文献の探し方、翻訳する範囲の決め方、翻訳者への依頼のしかたを紹介します。英語の文献を扱う日本の研究者の方にも参考になる内容です。
日本語の学術翻訳が必要な人
- 学生。日本に関する卒業論文や修士論文を書いていて、重要な文献が日本語にしかない場合。
- 研究者。理工学、医学、人文学などの分野で、日本の研究を正確に引用する必要がある場合。
- 日本で発表する研究者。日本語の要旨、スライド、ポスターがほしい場合。
- 研究チーム。日本のパートナーとのメール、協定書の草案、会議のメモなどを理解する必要がある場合。日本で研究する方のための日本語もご覧ください。
日本語の文献を探す
日本の学術文献を探すときによく使われるのが、日本の論文、図書、博士論文を検索できるCiNii Researchと、多くの日本の学術誌をオンラインで公開しているJ-STAGEです。英語より日本語で検索したほうがはるかに多く見つかるので、日本語話者に検索語を提案してもらうとよいでしょう。日本語の論文の多くには英語の要旨がついているため、翻訳を依頼する前の絞り込みに役立ちます。
全文翻訳、要約、要旨だけ?
| 方法 | 得られるもの | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 要約 | 主な主張、方法、結果を英語で | 多くの文献をすばやく選別する |
| 部分翻訳 | 引用や分析に使う部分 | 特定の箇所やデータを引用する |
| 全文翻訳 | 論文や章の全体 | 研究の土台となる中心的な文献 |
学術的な日本語の難しさ
- 書き言葉の文体。学術的な日本語は「である」体で、入れ子になった長い文が多く、英語では文の組み立て直しが必要です。
- 専門用語。多くの用語には、その分野で定着した英語の訳語があります。よい翻訳者は訳語を作り出すのではなく、確認します。
- 断定の度合い。日本の学術文章は主張をやわらげることがよくあります。引用するときに重要になるので、翻訳でも同じ確からしさを保つ必要があります。
- 人名。日本人著者の名前は複数の読み方ができることがあります。著者が英語の論文で使っているローマ字表記を使いましょう。
逆方向:英語から日本語へ
日本の学会や学術誌では、自然な日本語の要旨やポスターは好印象につながります。ネイティブの翻訳者に依頼し、そのうえで同じ分野の日本人の同僚に用語を確認してもらいましょう。発表については日本語でのプレゼンテーションをご覧ください。
翻訳者への依頼のしかた
- 原文を送る。ページ番号の入った鮮明なPDFで。
- 用途を伝える。内容の理解、論文での引用、出版など。
- 必要な部分に印をつける。全文が不要な場合。
- 用語集を共有する。分野で使われている英語の用語。
- 所属機関のルールを確認する。翻訳文献の引用や翻訳協力の明記について。
認証翻訳について
学習や研究のための翻訳には、通常、認証は必要ありません。出願のために学位記や成績証明書の翻訳が必要な場合は、提出先から認証翻訳を求められることがあり、当社では対応していません。
Hanabuddiesができること
ネイティブの日本人スタッフが、日本語の論文、章、資料を英語に要約・翻訳し、要旨、ポスター、スライドを日本語に翻訳します。分野、必要な内容、締め切りをお知らせいただければ、要約と全文翻訳のどちらが適しているかをご提案します。