海外の日系企業で働く人に役立つ日本語と文化
アメリカ、イギリス、ヨーロッパ、オーストラリアなどにある日系企業の現地法人、支店、合弁会社で働く場合、通常、仕事をするのに日本語は必要ありません。それでも、少しの日本語と、日本の本社のしくみについての理解があると、社内での影響力やキャリアに大きな差が生まれます。日本から来た駐在員と信頼関係を築き、本社との会議の流れを追い、意思決定に時間がかかる理由を理解できるからです。この記事では、何を学ぶと役立つのか、そしてその理由を紹介します。
日系の現地法人によくあるしくみ
- 日本から来た駐在員:多くの現地法人には、3〜5年の任期で日本から派遣された管理職がいます。現地チームと本社をつなぎ、日本へは日本語で報告することが一般的です。
- 意思決定は日本とともに:大きな決定は通常、本社を通して行われます。正式な承認手続き(稟議)と、その前の非公式な合意形成(根回し)を伴うことがよくあります。
- 2層のコミュニケーション:現地スタッフとの会議は英語で行われますが、日本人スタッフ同士や本社との話し合いは日本語で行われることが多く、背景にある事情の多くはそこにあります。
- 長期的な視点:スピードや大胆な約束よりも、関係づくり、信頼性、入念な準備が重視されます。
少しの日本語がキャリアに役立つ理由
- 信頼:基本的なあいさつや日本語での丁寧な自己紹介だけでも、敬意が伝わり、同僚の記憶に残ります。
- 背景の理解:日本語の会話が一部でもわかれば、英語で伝わってくる前に、本当の懸念が何なのかがわかります。
- 日本への出張:自己紹介、会食、雑談ができると、本社への出張がずっとスムーズになります。はじめての日本出張をご覧ください。
- 存在感:両者の橋渡しができる現地スタッフは少なく貴重で、日本と密接に関わる役職の候補になりやすい存在です。
最初に学ぶべきこと
| 優先順位 | 内容 |
|---|---|
| 1. あいさつと自己紹介 | 「お疲れさまです」「よろしくお願いします」と短い自己紹介。日本語での自己紹介をご覧ください。 |
| 2. 名前、役職、上下関係 | 部長、課長、社長などの役職と呼び方。日本の役職と上下関係をご覧ください。 |
| 3. 職場文化 | 報連相、根回し、会議でのふるまい。日本の職場文化をご覧ください。 |
| 4. 雑談 | 天気、週末、食べ物、旅行など、関係を築く会話。職場での雑談をご覧ください。 |
| 5. 会議やメールの敬語 | 日本語で直接やりとりを始めるときに。仕事で使う敬語の基本とビジネスメールをご覧ください。 |
英語でも日本人の同僚とうまく働くコツ
- 情報は早めに共有する:日本人の管理職は、決定の前に本社へ説明する必要があることが多くあります。突然の話は問題のもとになり、早めの草案は助けになります。
- 書面に残す:会議後の短い要約は、第二言語で働く同僚の助けになり、誤解を減らします。
- やわらかい「ノー」に気づく:「難しいかもしれません」「検討します」は、断りを意味することがよくあります。日本企業との交渉をご覧ください。
- 沈黙を同意と取らない:答えやすい質問をして時間をとるか、あとで1対1で確認しましょう。
- 手続きに辛抱強く:稟議には時間がかかるように感じられますが、いったん決まると、実行は速く丁寧なことが多いのです。
フルタイムで働きながら学ぶ
このような立場の方の多くは、始業前や終業後に短いオンラインレッスンを定期的に受け、本社からの来訪、日本人チームとの会食、一部を日本語で話すプレゼンテーションなど、実際に直面する場面に絞って学んでいます。チーム全体で研修を行う企業もあります。社員向け日本語研修をご覧ください。練習よりも正確さが大切な重要な会議では、リアルタイム通訳がその差を埋めてくれます。日本語通訳者と上手に仕事をするにはをご覧ください。