日本の応募書類のための自己PRの書き方
自己PRは、日本の応募書類で自分の一番の強みを示し、それを具体例で証明する短い欄です。基本の構成は、強みを一文で述べる、それを示す具体的なエピソードを挙げる、できれば数字を使って結果を伝える、その強みが応募先でどう役立つかを説明する、の4つです。履歴書ではおよそ200〜400字にまとめ、面接用に1分ほどで話せるバージョンも準備しましょう。この記事では、日本で就職活動をする外国籍の方に向けて、自己PRの書き方を例文とともに紹介します。外国籍の方の応募書類を添削・指導する方にも参考になる内容です。
自己PR・志望動機・ガクチカの違い
日本の応募書類では、似た3つの項目を求められることが多く、これらを混同するのはよくある間違いです。
| 項目 | 答える問い |
|---|---|
| 自己PR | あなたの強みは何か、それを証明するものは何か |
| 志望動機 | なぜこの会社、この職種なのか |
| ガクチカ | 学生時代に最も力を入れたことは何か(新卒向け) |
自己PRは「自分」について、志望動機は「相手」について書くものです。互いに補い合いつつ、内容が重ならないようにしましょう。応募書類全体については履歴書の書き方と職務経歴書の書き方をご覧ください。
4つのステップ
- 結論から。強みを一文で述べます。「私の強みは、〜です。」
- エピソード。その強みを発揮した具体的な場面。どんな課題があり、「自分が」何をしたか。
- 結果。何が変わったか。できれば数字で(売上20%増、対応時間半減、5人のチームの立ち上げなど)。
- 貢献。その強みが応募する仕事でどう役立つか。「この強みを活かし、貴社で〜に貢献したいと考えております。」
強みの選び方
- 5つではなく1つにしぼる。形容詞を並べるより、しっかりした根拠のある1つの強みのほうが伝わります。
- 仕事内容に合わせる。求人をよく読み、その仕事に最も必要な強み(課題解決力、調整力、粘り強さ、顧客志向、学ぶ速さなど)を選びましょう。
- 海外での経験を生かす。異文化の中で働いた経験、チーム間の橋渡し、すばやく適応する力などは、海外と関わる日本企業にとって本物の強みです。
- あいまいな言葉だけで終わらせない。「コミュニケーション能力」は最も使われすぎている強みです。選ぶなら、具体的に何を指すのかを説明しましょう。
例文
私の強みは、異なる立場の人の意見をまとめ、プロジェクトを前に進める調整力です。前職では、日本とアメリカの開発チームの間で仕様の認識にずれがあり、リリースが遅れていました。そこで、週1回の合同ミーティングを提案し、議事録を日英両方で共有する仕組みをつくりました。その結果、仕様変更による手戻りが半分に減り、次のリリースは予定どおりに完了しました。この調整力を活かし、貴社の海外拠点との連携に貢献したいと考えております。
よくある間違い
- 強みを最初に述べずに、エピソードから書き始める。
- 自分ではなく、チームが何をしたかを書いている。
- 結果がない、または確かめようのない結果になっている。
- 「です・ます」と普通形が混ざっている、くだけすぎた表現を使っている。全体を丁寧な文体でそろえましょう。仕事で使う敬語の基本もご覧ください。
- 書類の内容と面接で話す内容が合っていない。
声に出して話す練習を
面接は「自己PRをお願いします」から始まることがよくあります。書いた文章を読み上げるのではなく、自然な話し言葉で1分ほどにまとめたものを準備し、落ち着いて話せるまで練習しましょう。エピソードについての追加の質問にも備えておきます。日本の就職面接もご覧ください。
応募前にフィードバックを
ネイティブに確認してもらえば、翻訳調ではなく自然でプロらしい自己PRになっているかがわかり、会社ごとに合った強みやエピソードを一緒に選ぶこともできます。模擬面接では、自己PRの伝え方や追加の質問への答え方を練習できます。日本での就職のためのキャリアコーチングもご覧ください。