日本での給与交渉:タイミングと丁寧な切り出し方
日本でも給与の交渉はできますが、欧米の多くの国とは進め方が異なります。給与は社内の等級で決まっていることが多いため、交渉に最適なのは内定後、承諾する前です。経験、その職種の相場、基本給だけでなく待遇全体といった事実に基づき、丁寧かつ具体的に伝えるのが効果的です。賞与、各種手当、固定残業代を含めた全体像を確認し、要求ではなく相談という形で切り出しましょう。この記事は、日本での就職を目指す外国人の方に向けた内容です。
提示された条件を理解する
日本の内定条件では、給与がいくつかの要素に分かれていることがよくあります。交渉の前に、それぞれの意味を確認しましょう。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 年収 | 年間の収入。通常は賞与を含みます。残業代が含まれるかも確認しましょう。 |
| 月給・基本給 | 月々の給与。基本給は賞与の計算のもとになることが多い中心の金額です。 |
| 賞与 | ボーナス。年2回支給されることが多く、会社の業績によって変わる場合があります。 |
| 手当 | 通勤手当、住宅手当、家族手当など。 |
| 固定残業代・みなし残業 | 一定時間分の残業代があらかじめ月給に含まれているもの。何時間分かを確認しましょう。 |
| 試用期間 | 試用期間中は給与が異なる場合があります。 |
これらは労働条件通知書に書かれているはずです。日本の内定条件の読み方で一行ずつ解説しています。
交渉のタイミング
- 一次面接ではしない。早い段階でお金の話をすると、それが一番の動機だと受け取られかねません。希望年収を聞かれたら、調べたうえで幅をもって答えましょう。
- 内定後、承諾する前。これが一般的なタイミングです。すぐに返信し、お礼を伝えてから相談しましょう。
- エージェントがいる場合はエージェント経由で。給与の話はエージェントが担当することが多いです。日本の転職エージェントとの付き合い方をご覧ください。
- 入社後は評価面談で。日本企業の評価面談をご覧ください。
日本語での丁寧な切り出し方
強い条件提示より、やわらかく間接的な言い方のほうがうまくいきます。使えるフレーズの例です。
- 「内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。」
- 「一点ご相談させていただきたいことがございます。」
- 「これまでの経験を踏まえ、年収について再度ご検討いただくことは可能でしょうか。」
- 「難しい場合は、入社後の評価の時期について教えていただけますか。」
お願いは1〜2点にしぼりましょう。他社からの内定、現在の年収、特定のスキルなど理由を添え、どんな答えでも感じよく対応することが大切です。やわらかい言い方は日本語での断り方と仕事で使う敬語の基本も参考にしてください。
基本給以外に相談できること
- 等級や役職(今後の昇給に影響します)
- 入社日
- 引っ越しの支援、住宅、入社一時金
- 在宅勤務の日数やフレックスタイム
- 会社負担の日本語レッスンや研修(社員向け日本語研修)
よくある失敗
- 賞与や手当を含めずに、日本の基本給と海外の総報酬を比べてしまう。
- 口頭で承諾したあとに交渉しようとする。
- 母国では普通でも、日本語では失礼に読める直接的で強いメールを書く。
- 複数の人の承認が必要なことを忘れ、時間の余裕を見ない。
Hanabuddiesができること
Hanabuddiesは人材紹介会社ではなく、あなたの代わりに交渉することはありません。できるのは準備のお手伝いです。講師と日本語で交渉の会話を練習し、メールのトーンや敬語を確認し、内定条件の用語を説明します。必要であれば、ご自身の確認用に内定書類の翻訳もいたします。日本での仕事のためのキャリアコーチングもご覧ください。