本を日本語に翻訳するには:翻訳権・出版の方法・翻訳の流れ
本を日本語に翻訳するには、そのジャンルの文章が得意なネイティブの日本人翻訳者、校正を担当するもう一人のネイティブ、そしてタイトル、レイアウト、販売先についての計画が必要です。日本語の翻訳は分量で見積もられ、一冊の本は大きなプロジェクトになるため、まずはサンプルの章と翻訳したあらすじで市場の反応を見たり、出版社に提案したりする著者も多くいます。自分の本でない場合は、まず翻訳権を確認する必要があります。この記事では、海外の著者や出版関係者に向けて、小説、ノンフィクション、絵本、自費出版の本を日本語に翻訳する流れを紹介します。日本語の本を英語に翻訳したい方にも参考になる内容です。
まず確認:翻訳権はあるか
自分で書いて自費出版した本なら、通常は著者が翻訳権を持っています。出版社から出した本の場合は、契約を確認してください。翻訳権は出版社やエージェントが保有・管理していることがよくあります。他人の本であれば、翻訳を出版する前に権利者の許可が必要です。
自費出版か、日本の出版社か
| 方法 | 必要なもの | 翻訳費用の負担 |
|---|---|---|
| 自費出版(電子書籍やオンデマンド印刷) | 全文の翻訳、校正、表紙、日本語の書誌情報 | 通常は著者 |
| 日本の出版社に提案 | あらすじ、サンプルの章、原書の販売実績やレビュー | 権利を取得した場合、通常は出版社 |
| 私家版・家族向け | 家族向けの回想録など、限られた読者のための翻訳 | 著者 |
本の翻訳ならではの難しさ
- 語り口。日本語には「私」の言い方や文末の形がたくさんあり、それぞれが登場人物の人柄をつくります。登場人物一人ひとりの話し方を翻訳者が決めることになります。
- ジャンルの文体。ビジネス書、ミステリー、絵本では、使う日本語がまったく違います。そのジャンルを読み、書いている翻訳者を選びましょう。
- 文化的な背景。ジョーク、慣用句、固有の話題は、言い換えや短い説明が必要になることがあります。
- 一貫性。名前、地名、繰り返し出てくる用語は、何百ページにわたって統一するために用語集が必要です。
レイアウトと形式
- 縦書きか横書きか。日本語の小説は伝統的に縦書きで、右から左へ読みます。ビジネス書、技術書、実用書の多くは横書きです。
- 分量の変化。日本語は文字数が少なくなることが多い一方、行の長さが変わるため、ページ数やレイアウトも変わります。
- タイトルは、直訳するより日本の読者向けに考え直したほうがよいことがよくあります。日本の読者はタイトルと帯の文言で本を判断します。
- ふりがな。子ども向けの本では漢字に読みがなが必要になることがあります。
翻訳の流れ
- サンプル。1章分を翻訳し、語り口を確認したり、日本の読者の感想を聞いたりします。
- 用語集とスタイルシート。名前、用語、登場人物ごとの話し方。
- 翻訳。段階的に進め、疑問点はその都度著者に確認します。
- 校正。もう一人のネイティブが確認します。日本語の校正・ネイティブチェックもご覧ください。
- タイトル、紹介文、キーワード。販売ページ用に、日本の読者に向けて書きます。
機械翻訳は使える?
機械翻訳は日本語の下訳の内容を把握するのには役立ちますが、主に機械で翻訳した本はたいてい平板で一貫性がなく、日本の読者にはわかってしまいます。使う場合は、軽いチェックではなく、人による全面的な書き直しを前提に予算を組みましょう。限界については日本語の機械翻訳で解説しています。
日本語版を売り出すために
翻訳した本も、見つけてもらわなければ読まれません。日本語の販売ページの紹介文、SNSでの発信、日本語の小さなウェブサイトが役立ちます。日本のお客様に向けたマーケティングもご覧ください。
Hanabuddiesができること
ネイティブスピーカーが英語と日本語の間で翻訳し、サンプルの章、出版社向けのあらすじ、自費出版の販売ページから始めることもできます。すべての翻訳は、もう一人のネイティブが確認します。本の内容、分量、出版の予定をお知らせいただければ、お見積もりをお送りします。