日英翻訳者の選び方:翻訳会社・フリーランス・機械翻訳の比較
よい日英翻訳者を選ぶポイントは、母語に向けて翻訳していること、分野の知識があること、読み手について的確な質問をしてくれること、そして短いトライアルや関連するサンプルに快く応じてくれることです。まず、翻訳会社、フリーランス、機械翻訳+ポストエディットのどれが案件に合うかを決め、別の人によるチェックを必ず計画に入れましょう。この記事では、選択肢の比べ方と注意したいサインを紹介します。
翻訳会社、フリーランス、それとも機械翻訳?
正解は一つではありません。分量、言語の数、納期、そしてその文章がどれだけ重要かによって変わります。
| 依頼先 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| 翻訳会社 | 大量の案件、多言語、短納期に対応しやすい。進行管理やチェックの工程が含まれることが多い。 | 実際に誰が訳すのかわからないことがあり、案件ごとに品質がばらつく場合も。担当者を確認しましょう。 |
| フリーランスの翻訳者 | 訳す本人と直接やりとりでき、文体が安定し、特定の分野に詳しいことが多い。 | 対応できる量に限りがあり、チェック担当や休暇・病気のときの代わりは自分で手配する必要がある。 |
| 少人数の専門チーム | 両者の中間。お互いの仕事を知る数人の翻訳者で、それぞれの言語のネイティブが関わる。 | 自分の分野を扱っているか、必要な量に対応できるかを確認しましょう。 |
| 機械翻訳+ポストエディット | 社内文書や商品データなど、平易で繰り返しの多い大量の文章を速く処理できる。 | 日本語は主語を省き文脈に頼るため、誤りが見えにくい。熟練した人による編集が必要で、広告、法務、デリケートな文章には不向き。 |
メールの大意をつかむだけなら、機械翻訳そのままでも十分です。しかし、お客様、取引先、公的機関が読む文章は、両方の言語がわかる人が翻訳するか、きちんとチェックする必要があります。
母語への翻訳が基本
プロの翻訳者は、通常自分の母語に向けて翻訳します。日本語が堪能な英語ネイティブが日本語から英語へ、英語が堪能な日本語ネイティブが英語から日本語へ訳すのが基本です。外国語を深く理解することより、外国語で自然に書くことのほうがずっと難しく、読み手はその違いにすぐ気づきます。
つまり、英訳と和訳の両方が必要なら、二人の翻訳者か、それぞれの方向をネイティブが担当するチームが必要になることがあります。どちらの方向も同じ品質で訳せるという人に依頼する場合は、訳文の言語のネイティブにチェックしてもらうと安心です。
分野の専門知識
広告コピーの翻訳が得意な人が、特許、臨床試験、ソフトウェアの画面の翻訳にも向いているとは限りません。自分の分野での経験があるか、普段どんな文章を多く訳しているかを聞いてみましょう。専門的な文書では、用語だけでなく内容そのものを理解している翻訳者のほうが安心です。英語の技術文書にも、日本語の技術文書にも、読み手が知っている前提の書き方があるからです。
資格の扱いは国によって異なります。国内では日本翻訳連盟(JTF)などの業界団体、海外では米国のATA、英国のITIやCIOLなどの会員資格や認定がひとつの目安になりますが、資格をもたない優れた翻訳者も大勢います。関連する経験とサンプルのほうが、多くを教えてくれることがほとんどです。
依頼前に聞いておきたいこと
- 誰が訳し、誰がチェックするのか:担当者の母語と経験を確認しましょう。
- この分野での翻訳経験:機密情報を除いたサンプルや、似た案件の説明をお願いしてみましょう。
- 用語の管理方法:用語集を作ってくれるか、既存の訳文に合わせてくれるか。
- こちらが用意すべきもの:よい翻訳者は、読み手や目的について質問してくれます。準備するものは翻訳を依頼する前のチェックリストにまとめています。
- 機械翻訳やAIツールを使うか:ツールを使うこと自体は問題ありませんが、どう使い、どう確認しているかは知っておきたいところです。
- 機密保持:秘密保持契約(NDA)の締結や、ファイルの保管・共有の方法を確認しましょう。
- 対応できるファイル形式:ウェブサイト、アプリ、レイアウトのあるデータの場合は特に重要です。
サンプルとトライアル
大きな案件や継続的な案件なら、実際の文章によくある内容の短い一節(1ページ程度)を、2〜3人の候補者に訳してもらいましょう。長めのトライアルは有償が当然と考えるプロも多く、それは妥当なことです。そのうえで、信頼できる語学力のある人に訳文を比べてもらいます。正確さだけでなく、自然に読めるか、読み手に合ったトーンか、原文のわかりにくい点を指摘してくれたかにも注目してください。
チェックとローカライズ
優れた翻訳者でも、別の人の目が入ると品質が上がります。もう一人の語学力のある人によるチェックと、ウェブページ、アプリ、印刷物など実際の場所での最終確認を予定に入れましょう。改行やスペースの問題は、そこで初めて見つかることがよくあります。
広告、ウェブサイト、製品の場合は、翻訳だけでなくローカライズが必要なことがほとんどです。日付、名前、住所、例、トーンを読み手に合わせて調整します。製品の日本向けローカライズや日本のお客様向けのマーケティングの記事もご覧ください。海外向けに英語にする場合も、考え方は同じです。
注意したいサイン
- 読み手が誰なのか、まったく質問してこない。
- 長い専門文書を、ほぼすぐに仕上げると約束する。
- 分量に比べて見積もりが極端に安い。機械翻訳をそのまま納品している可能性があります。
- どんな分野でも、どんな言語の組み合わせでも同じように訳せると言う。
- 誰が訳すのかを明かさない、サンプルを出さない。
- 機密保持について、はっきりした答えがない。
よくある質問
認証翻訳(公的な翻訳)は必要ですか?
提出先から求められた場合に限ります。ビザ、大学、裁判所などではよくあることですが、条件は国や機関によって異なります。ビザ・留学・海外就職のための書類翻訳の記事で、確認すべきことを紹介しています。なお、Hanabuddiesでは認証翻訳は承っておりません。学校の課題など、認証が不要な翻訳を承っています。
録音の文字起こしと翻訳を同じ人に頼めますか?
多くの場合、可能です。一般的な流れは日本語の文字起こしの記事をご覧ください。
どの方法が自分の案件に合うかわからない場合は、何を翻訳したいのか、誰が読むのかを添えて、お気軽にお問い合わせください。